ネパールで衝撃の死生観とエロスに出会った

📍パシュパティナート寺院 – Pashupatinath Temple / Kathmandu, Nepal
ここはヒンドゥー教の聖地のひとつで、シヴァ神を祀っているネパール最大級の寺院。

💰観光客は入場するのに1000ルピー(約1000円)のチケットが必要
ただし、ヒンドゥー教徒の方は無料。彼らは「奉納」としてお金を納めるから。

受付で対応してくれたスタッフの方が、「案内するよ!!」と声をかけてくださいました。
前回(サドゥーとティカ)の投稿に引き続き、彼から教えてもらったことを記していこうと思います。

今回は『死生観』をメインにお伝えします。

目次

亡くなってから10分程度で運ばれてくる”遺体”

次々と運ばれてくる遺体。
亡くなってから10分程度で運ばれてくる。
——生と死が、こんなにも近くに感じる場所は初めてでした。

ガンジス川へと流れる遺体

この川はバグマティ川(Bagmati River)
ネパールで最も神聖な川のひとつで、やがて国境を越えガンジス川へと注ぐ。
だからこそ、この地で火葬されることは魂が“還る道”を歩むとされ、
多くの人が「最期をここで迎えたい」と願うそうです。

火葬前に最後の沐浴として…

火葬場のすぐ下を流れる、聖なるバグマティ川の水で、
体を丁寧に洗い、「最期の沐浴」として、その魂を清める儀式が行われます。
この川の水は、亡くなった方の口の中にも注ぎます。
神聖と言われるこの川の水を最後に飲んで、この世を旅立てるように――

生きていたときの身分や暮らしが、死後の行方までも左右する

ここにはいくつかの”火葬台”が並んでいます。
どれも同じように見える火葬台ですが、

実は――場所によって意味合いや価格が大きく異なるのです。

もっとも格式が高いのは、寺院に最も近い火葬台
ここは、もともと王族が使っていた場所で、
今では元首相や国会議員、高官など――ごく一部の富裕層のために使われています。

費用はおよそ500ドル(約73,000円)。
その一方で、一般の人々は、川の中流や端の火葬台を使います。
費用は、数千〜1万ネパールルピー(約1,000〜10,000円)程度。

生活の中で現実的に選ばれている場所――それが、多くの人々の最期の場所となっています。

火葬台の“格”が、死後の魂の行方に影響する

どこの火葬台で火葬されるか
生きていたときの身分や暮らしが、死後の行方までも左右してしまうこの構造を――
私は、静かに受け止めながら、目の前の風景を見つめていました。

パシュパティナート寺院での火葬の流れ

① 遺体の搬送
家族が「オーム・ナマ・シヴァーヤ」のマントラを唱えながら、遺体を寺院へ運びます。
② 清めの儀式(最期の沐浴)
火葬場のすぐ下を流れるバグマティ川で遺体を洗い、
家族が川の水を口に注ぎます。
“最期に聖なる水を口にして旅立つ”ための儀式。
③ マントラと準備
僧侶や家族が祈りを捧げ、額に火を灯す場所を開けます。
④ 火葬の開始
長男や男性親族が、額または口元から聖火を灯します。
⑤ 燃焼(約3〜4時間)
薪が燃え尽きるまで、家族は祈りを続けます。
「男性は2時間半、女性は4時間ほどかかる」と言われています。
⑥ 遺灰を川へ流す
火葬後、遺灰をバグマティ川に流し、魂を宇宙へ還す。
⑦ 最期の儀式
13日間の服喪期間のあいだ、家族は祈りを続け、
食事や供え物を捧げながら、魂の旅立ちを見守ります。
これらすべては、
火で肉体を清め、水で魂を解き放ち、祈りで導く——
魂が“モークシャ(解脱)へ近づくための道とされています

火葬場のすぐ近くには”死を待つ場所”

火葬場のすぐ近くに「ホスピスハウス」と呼ばれる場所があります。

医師から「あと1週間ほどかもしれません」と告げられた人たちが、
この場所に移り、死を待つ
ここでは、西洋医学の薬は使いません。
代わりに使われているのは、ハーブやアーユルヴェーダ、ホメオパシーなど、
自然療法を中心とした伝統的なケア。
それによって、状態が安定し、再び自宅に帰る人もいれば
ここで静かに息を引き取り、そのまま火葬を迎える人もいるそうです。
そして時には、がんの末期の方に、
“安らかに逝けるようにと、静かに“死を迎えるための薬”が与えられることもあると――
そう、教えてくれました。

私がここで感じたのは――
「死に対する考え方の違い」でした。

“死を待つ”なんて、日本では少し重く響いてしまう言葉かもしれません。
でもここでは、死を否定せず、怖れず、受け入れていく姿勢がありました。
それは、「終わり」を意味するのではなく、
「還っていく」というような、そんな感覚にきっと近いのではないでしょうか。

生と死の距離をとても近く感じました。

火葬場の反対側には”たくさんの幽霊”?!

そして、火葬場の反対側では、
亡くなった方の命日に合わせて、毎年ここで祈りを捧げる家族の姿が見られます。

日本でいう、年忌供養のようなものですね。

そして、私にこう教えてくれました。
「ここには、幽霊がたくさんいるんだよ」

感情の大渋滞

川辺の【火葬場】で泣き崩れる人。
境内の宿舎には※【死を待つ家】があり、
対岸では家族が【先祖供養】を捧げる。
そのすぐそばで【結婚式】が行われ、
火葬台が見えるベンチで語らう恋人たち
ここは【デートスポット】でもあるそうです。まじか、、^^笑

エロス

左:シヴァ・リンガ

真ん中の円柱状の部分「リンガ」は、宇宙や創造のエネルギーを表し、
それを受けとめる周囲の台座「ヨーニ」は、女神シャクティを象徴しています。
男性性と女性性の合一に見立てられていますが、
意味は性的なことだけではなく、命の創造と再生の力そのものを示しているんだそうです。
だからこそ、人々はここで祈ります。

良縁や結婚、子宝の授かりのために。
女神パールヴァティが長い修行の末にシヴァと結ばれた物語になぞらえ、
忍耐と信仰が良縁を導く」という象徴にもなっています。

この地では、個人ではなく家族みんなで祈りに来ることも多いそうです。
祈り方は――リンガに聖水や牛乳を注ぎビルヴァ(ベル)の葉や花を捧げ、
オーム・ナマ・シヴァーヤ」のマントラを唱えながら、時計回りに回る。
そして、額を近づけて礼拝します。

案内してくれた方によると、20年ほど前までは婚前の性行為は強いタブー
だからこそ、人々はここで願いを託してきたのだそうです。
信仰は、願いと日常の暮らしに、今も静かにつながっています。

右:カーマ・スートラ

有名な“体位集”のイメージがありますが、
実は恋愛や暮らしの作法まで含む「カーマ(愛欲)」の教書。

そして、この寺院にはそれをモチーフにした彫刻が残っていて、
なんと85の体位が描かれているそうです。

ヒンドゥー教徒だけでなく、仏教徒やムスリムの人々も火葬する

首都カトマンズには、11もの火葬場があるそう。

1番人気のここ、パシュパティナート寺院には、
ヒンドゥー教徒だけでなく、仏教徒やムスリムの人々も訪れるそうです。
💖ヒンドゥー教徒
亡くなってから10分〜数十分以内に運ばれることも。
できるだけ早く火葬し、魂を解放することが善とされています。
🩷仏教徒・ムスリム
一方、これらの宗教では3日ほど経ってから運ばれることが多い。
家で葬儀や祈りを行い、その後に火葬場へ向かうためです。

同じ「死」でも、
宗教や文化によって送り出し方がこんなに違う。
それでもみんな、
最期に願うことはきっと同じで――
「大切な人が、よい場所へ行けますように。」
その祈りだけは、どの宗教でも変わらないんだろうな、と思いました。

“生と死と愛が混ざり合う聖地”

📍Pashupatinath Temple, Kathmandu, Nepal
この場所は1度は訪れてほしい。涙が溢れます。

※ パシュパティナート寺院の係員の指示通り撮影しています。
もっとディープに知りたい人は是非YouTubeをご覧ください!

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世界まき より

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